



3楽章のシンフォニー構成。第1楽章は、<こんな事ども>の章タイトル。地中海を周遊する豪華客船ゴールデン・ウェブ号を舞台に、スペイン内戦時に行方不明になった大量の黄金をめぐるミステリーを軸に展開。第2楽章は、<どこへ行く、ヨーロッパ>。フランスの片田舎の8月4日。4人家族の一家と動物たちが主役。子供たちは被選挙権を主張する。第3楽章<われら人類>では、人類史を築いた6つの場を訪問。エジプト、オデッサ、パレスチナ、ギリシャ、ナポリ、バルセロナ。それは第1楽章でゴールデン・ウェブ号が辿った航路だ。そして終章でバルセロナに到着した後、とんでもない展開が待っている。
中心人物は少女アリッサとその祖父でスペインの黄金のカギを握るゴルトベルク。アリッサに憧れる少年リュド、アフリカを棄ててヨーロッパに戻るコンスタンスと恋人の写真家マチアス、ゴルトベルクを追うフランスの諜報官とロシアの美女諜報官、みごとな白ひげでフランスのジェームス・ボンドと親しまれているマルビエ本人が入り乱れ、世界的なロック・シンガーのパティ・スミス、ギターのレニー・ケイ、経済学者のベルナール・マリス、パレスチナの歴史学者エリアス・サンバール、哲学者アラン・バディウが本人として登場する。第2楽章での母親役、ロサンゼルス五輪で銅メダルのテニス選手で作家のタンヴィエをはじめ意表を突くキャスティングの連続で、全員が強烈なゴダール色を放って登場。第2楽章のギュリヴェール少年も凄い。ギュリヴェールとはガリバー旅行記のガリバーのフランス語読み。恐るべき天才少年の出現だ。
ゴダール映画の女性たちは美しい。第2楽章で娘役のマリーヌ・バタジアをはじめ、ロシア諜報官のオルガ・リャザーノワ、アリッサのアガタ・クーチュールら、ゴダール映画の美女史に加わるニューフェイスにもとくとご注目を。


| 監督 | ジャン=リュック・ゴダール |
|---|---|
| 監督部 | ファブリス・アラーニョ、ポール・グリヴァス、ルーマ・サンバール、アンヌ=マリー・ミエヴィル、ジャン=ポール・バタジア |
| 撮影 | ファブリス・アラーニョ、ポール・グリヴァス |
| サウンド | フランソワ・ミュジー、ガブリエル・アフネール |
| 製作 | ルート・ヴァルトブルゲール、アラン・サルド |

| 写真家マチアスマチアス・ドマイディ | レベッカドミニク・ドヴァル |
| コンスタンスナデージュ・ボーソン=ディアーニュ | パレスチナ女性ルーマ・サンバール |
| オットー・ゴルトベルクジャン=マルク・ステーレ | 白ひげの老紳士(フランスの“ジェームズ・ボンド”)ロベール・マルビエ本人 |
| 孫娘アリッサアガタ・クーチュール | 経済学者ベルナール・マリス本人 |
| フリーダマリー=クリスティーヌ・ベルジェ | パティ・スミス本人 |
| 少年リュド(リュドヴィック)カンタン・グロセ | レニー・ケイ本人 |
| フランスの老捜査官フォンテス(デルマス中尉)モーリス・サルファティ | 哲学者アラン・バディウ本人 |
| ロシアの女捜査官オルガオルガ・リャザーノワ | パレスチナの作家エリアス・サンバール本人 |
| 父親クリスチャン・シニジェ | 弟リュシアンギュリヴェール・エック |
| 母親カトリーヌ・タンヴィエ | TVディレクターエリザベート・ヴィタリ |
| 長女フロ(フロリーヌ)マリーヌ・バタジア | TVカメラガールアイ・アイダラ |
| 伝説の真偽が検証される歴史の6つの場所、エジプト/パレスチナ/オデッサ/ギリシャ/ナポリ/バルセロナ、および、第1楽章の人々 |
2010 年スイス・フランス合作/ 製作= VEGA FILM (RUTH WALDBURGER) 合作参加= LA TELEVISION SUISSE ROMANDE、CANAL+、後援= L'OFFICE FEDERAL DE LA CULTURE (DFI) SUISSE、FONDS REGIO FILMS、FONDS CULTUREL SUISSIMAGE、VILLE DE GENEVE、FONDATION VAUDOISE POUR LE CINEMA、GEORGE FOUNDATION、PROGRAMME MEDIA DE L'UNION EUROPEENNE、WILD BUNCH/音楽協力= ECM RECORDS / 1h42、デジタル(16/9)、35MM フィルム(1x1.66、全6巻)、DTS DOLBY /仏語ほか10か国語/日本語字幕= 2010 映画史字幕集団/字幕および資料監修協力=浅田彰、堀潤之、松岡葉子、古賀太、土田環、PAUL GRIVAS、JEAN-MICHEL FRODON、FABRICE ARAGNO
●2010 年カンヌ国際映画祭招待作品(ある視点)
配給 フランス映画社 後援 朝日新聞社