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映画の中で自らを神とアレクサンドル・デュマとの息子だと語るジョゼフ・バルサモ(当ページ写真、右側)は、カサノヴァと同じ18世紀の大詐欺師で、カリオストロ伯と名乗ってヨーロッパ諸国の宮廷に登場しては錬金術、予言の奇蹟を演じてみせ、フランス革命前夜にも暗躍した。この謎めいた人物は同時代の作家の興味をひき、デュマ(<ジョぜフ・バルサモ><王妃の首飾り>)のほかゲーテやシラーも彼をモデルにした。
野原で18世紀風の服装で朗読する青年サン=ジュスト(1767-94、ニュースの写真)は、フランス革命で、ロベスピエール、クートンとともに3巨頭と呼ばれたが、「熱月(テルミドール)のクーデター」で処刑された。ルソーに傾倒し、<共和制度論断片>の中で「人間はだれにも従属せずに生きるべき」だと説いた。
森で手首や衣服に書いてある文章を朗読する親指太郎はシャルル・ぺローの童話集に登場する“プチ・プセ”をもじった“グロ・プセ”。ヨーロッパ各地に伝承される昔話の主人公で、イギリスでは親指トム、ドイツのグリム童話集では親指小僧として出てくる。ともにお伽噺の世界を構成するエミリー・ブロンテは、ブロンテ三姉妹の二女。30年の短い生涯にただひとつ書いた小説<嵐が丘>で世界の文学史上に名を残した。映画の中では宇宙と科学の世界を探究し、ワンヴィルへの道をきくロランたちに、<不思議の国のアリス><鏡の国のアリス>で反世界を創造したルイス・キャロルの<記号論理学>で謎をかける(「ウイークエンド」に登場する文学の写真の二人)。 |
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