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ゴダール映画の俳優たちは脇役から一瞬の特別出演者まで強烈な個性派ぞろいだ。交通事故の階級闘争でいがみ合う農夫は、「はなればなれに」(64)でインドシナ戦争の生き残りジョルジュ・スタケ。一方のブルジョア娘のジュリエット・ベルト(スタケとベルトは、クレジットの写真)は後半ではFLSOのゲリラとしても登場。カージャックするジョゼフ・バルサモ(“「ウイークエンド」に登場する、さまざまな人物”の写真、右側)には、トリュフォーの「黒衣の花嫁」(67)やロメール作品で知られる前衛美術家ダニエル・ポメルール。バルサモのガールフレンド、マリ=マドレーヌ役、および後半でFLSOにいけにえにされる少女役はロブ=グリエ作品などのヴィルジニー・ヴィニョン。不思議な森の中でルイス・キャロル風に登場するコンビは、エミリー・ブロンテ役が、「彼女について私が知っている二、三の事柄」、「中国女」にも起用されたブランディーヌ・ジャンソン。親指太郎(“グロ・プセ”)のイヴ・アフォンソは、「男性・女性」、「メイド・イン・USA」に続いての出演(“「ウイークエンド」に登場する文学”の写真の二人)。
音楽行動集会でモーツアルトを奏いて出演するのは、シャブロル作品の名脚本家ポール・ジェゴフ。ピアニストの助手として、ロランが燃やし殺したエミリー・ブロンテのブランディーヌ・ジャンソン(“ウイークエンド」に登場する映画”の写真の二人)が再び顔を見せ、聴衆には、アンヌ・ヴィアゼムスキーが先鋭な批評家ミシェル・クルノーとともにいる(当ページの左上写真)。後半、FLSOの森の湖畔で読書するジード嬢としても登場するヴィアゼムスキーは「中国女」に出演したあとゴダールと結婚した。歩きつかれたロランとコリンヌのシーンで、通りがかりにコリンヌを犯す浮浪者を演じるのはジャン=クロード・ギルベール。ロランに、毛沢東とジョンソンとならどちらと寝るかと問いかけるのはヘレン・スコット女史。
ゴミ清掃車のシーンで登場し、第三世界の声を語る2人のうち、黒人に代って話すアラブ人はゴダール映画の常連ラズロ・サボ。ビートニック・ゲリラFLSOの隊長を演じ、ロートレアモンを朗誦しながら自らドラムを叩くのは異色スター、ジャン=ピエール・カルフォン(予告編の後姿)。銃撃戦で撃たれ、歌いながら死んでいく隊長の女ヴァレリーはヴァレリー・ラグランジュ(ゴダールのメッセージの写真)。料理人エルネストには怪優エルネスト・メンゼル。さらには、ゴダールが「彼女について私が知っている二、三の事柄」でデビューさせ、リヴェット作品やマルセル・カルネ作品にも出演するイヴ・ベネイトンがヒッピー・ゲリラの美青年ぶりでうならせ、「彼女について私が知っている二、三の事柄」には助監督でつき、「メイド・イン・USA」では端役出演だったイザベル・ポンスが、本作ではゲリラのイザベル役に抜擢されて、出番のないときには裏方で助監督たちを支え、出番ありと見ると、ロランとコリンヌが遭遇するいくつもの交通戦争のシーンで、死体に早がわりして一度ならず登場して貢献している。 |
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