「はなればなれに」は、「女は女である」、「女と男のいる舗道」につぐゴダールとルグランのコラボレーションの長編第3作でかつ最後の長編。短編では「怠惰の罪」、「立派な詐欺師」、そして2年後の「未来展望」が続くが、それを予告するギャグか、クレジットでは“ミシェル・ルグラン最後の(?)映画音楽”とうたう。しかし映画は冒頭からルグラン自身と思われるピアノ演奏にゴダールが即興演奏で編集しているような稀な楽しさのオープニング・タイトルで始まり、ルグラン・ジャズにのって3人が踊るマジソン・ダンスの忘れがたいシーンを生み、まだカンヌ映画祭で公開されてもいない「シェルブールの雨傘」のメロディーだけで1シーンを構成して友情のエールを送るなど、ヌーヴェル・ヴァーグ流の楽しさが全編に弾んでいる。
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ミシェル・ルグランは1932年2月24日パリ生まれ。父は有名なジャズ・バンド・リーダーで「裁きは終りぬ」(50、カイヤット) など映画音楽も作曲したレイモン・ルグラン。幼い頃からピアノで神童と評判をとり、映画音楽を初めて担当したのは19才だった。「過去を持つ愛情」(54、アンリ・ヴェルヌイユ)
ではファドを使ってあっと言わせたが、やがてヌーヴェル・ヴァーグの登場で本領を発揮し、ゴダール作品やアニエス・ヴァルダの「5時から7時までのクレオ」(62、出演も)、クリス・マルケルの『美しき5月』(63)、そしてとりわけ、「ローラ」(61)
で始まり「シェルブールの雨傘」(64) で頂点に達するジャック・ドゥミ作品で、甘美でせつないメロディーと華麗なハーモニーのルグラン・ワールドを開花させる。
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ヌーヴェル・ヴァーグの退潮後もルグランの活躍はとどまらず、「華麗なる賭け」(68、ノーマン・ジュイソン、主題歌賞受賞)、「おもいでの夏」(71、ロバート・マリガン、音楽賞受賞)、「愛のイェントル」(83、バーブラ・ストライサンド、歌曲賞受賞)
とオスカーを3度受賞し、「ロシュフォールの恋人たち」などノミネートされた作品も多い。上記以外の監督でも、主な日本公開作に、ジョセフ・ロージーの「エヴァの匂い」(62)、「恋」(71)、「人形の家」(74)
や、「アメリカの裏窓」(60、フランソワ・レシャンバック)、「ポリー・マグーお前は誰だ」(66、ウィリアム・クライン)、「三銃士」(73、レチャード・レスター)、「うず潮」(75、ジャン=ポール・ラプノー)、 |
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「オーソン・ウェルズのフェイク」(75、ウェルズ)、「火の鳥」(78、市川崑)、
「アトランティック・シティ」(80、ルイ・マル)、「ドイツの恋」(83、アンジェイ・ワイダ)、「プレタポルテ」(94、ロバート・アルトマン)、「リュミエールの子供たち フランス映画100年の夢」(95、アラン・コルノー、クロード・ミレール他)、さらにフランシス・レイでお決まりのはずのルルーシュの「愛と哀しみのボレロ」(81)
以後の近作と多彩だ。近作は、「ブッシュ・ド・ノエル」(99、ダニエール・トンプソン)。88年には少年期を描いた劇場用長編映画『6月の5日間』を監督し、TV作品も数本ある。日本にはカルテットやバンドを率いて数回来ていて人気が高く、2001年1月にも公演が決まっている。
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